1. 放射線を浴びるリスクとは?

得体の知れないお化け・・・このように放射能を恐れるよりは、それを浴びた場合どのような実害があるのかを具体的に理解しておきたいものです。そうした方が放射能に前向きに対処していける筈です。
 
放射線を浴びたことによる実害は、なんと言っても、ガン(甲状腺ガン・白血病・乳ガン・その他)にかかることと言えます。
もちろん、被曝すればすべての方が即ガンにかかるという訳ではありません。
被曝した時の年齢、被曝した量に大きく左右されますし、その人の体質や偶然的な(未解明の)要素も大きく、放射線を浴びた事でガンが発生したとはっきり言えるケースは、それほど多くありません。また、多くは、被曝してから数年から10年以上の歳月が過ぎて初めてガンの発症が分かります。
 
ロシアのチェルノブイリ原発の事故でも、子供たちすべてが甲状腺ガンになった訳ではなく、統計的に見ると、ガンの発生が事故前の小児10万人・一年間あたり0.1人から事故後10年を経た1996年に12人となったという状況です。(確率的には100倍以上 ・ 高濃度汚染地域での統計)
また、その他のガンでも、統計的にその発生率が5割とか倍近くに上昇していますが、これが純粋に放射線の被曝によるものなのか、それとも被災や移住、職業を失った事等によるストレス、またそれに関連して生活習慣が乱れたことによるものなのかははっきりしていません。
 
しかし、こういった過去の経験に照らせば、いずれにせよ今福島に住む私たちひとりひとりにとっても ── 「絶体絶命」ではありませんが、 ── ガンにかかる確率が大きくなっているとは言えます。
 
もちろん、この確率を下げる方法があれば、私たちも日々の生活の中で努力や配慮をしたいものです。一方で、努力を継続するには、その効果が確実で、医学的・科学的にも根拠がある事を確認しておきたいものですね。

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2. 「放射線」だけでなく「活性酸素」にも注目すべき

細胞

一般的にガンは、細胞内の遺伝子(DNA)が傷ついた後に、その修復過程で間違い(ミス)が生じ、その結果「狂った」細胞が増殖したものと言われます。
放射線は人体の細胞内を通過する際、細胞の核にぶつかり、核内の遺伝子を損傷させることがあります。その結果、不必要に遺伝子の破損と修復の回数が増え、修復ミス(がんの発生)が誘発されます。それ故、放射線は恐れられ、被曝線量を抑えることに注意や努力が注がれているのです。
 
しかし、これは医学的に判明していることですが、放射線が直接細胞の核にぶつかって遺伝子を傷つけるケース(図中B)はむしろ少なく、大半は、細胞内に生じた「活性酸素」が遺伝子を傷つけているケースだと言われます。
細胞の核にぶつからないで、その傍を通り過ぎていった放射線(図中A、C)は「無害」だったのかと言えば、実は体内の水分子に衝突し、「活性酸素」を生じさせることによって遺伝子を傷つけていたのです。その割合は、放射線による被害全体の実に6~7割以上といわれます。
 
お住まいの場所によっては、努力しても一定の放射線を浴びることは避けられません。しかし、被曝がガンにつながっていく仕組みの中で「活性酸素」が要(かなめ)となっているという事実は、生活の中でさまざまな工夫や配慮を行い、対策を立てる余地があると教えてくれています。
例えば、タバコを吸えば体内に多くの活性酸素が生じることが分かっていますし、一方で喫煙がガンの発生を促すことも統計的にはっきりしています。お住まいの場所の線量が高いと思われれば、禁煙や喫煙の本数を減らす・・・そんな対処でも効果的に被曝の害を埋め合わせする事ができます。
また、休養を充分に取り、ストレスを溜め込まないようにする、飲酒を控える、などでも「活性酸素」を低減させることが出来ます。活性酸素を増やす紫外線(日光)にも注意したいものです。
さらに、より積極的に活性酸素の除去を考えることも出来ます。抗酸化作用のあるとされる食材や薬草、ビタミンなどをバランスよく生活に取り入れ「活性酸素」の発生を阻止したり、「中和」したりすることも可能です。
 
たとえ放射線の被曝に細心の注意を払っていても、その他の生活習慣が「活性酸素たっぷり」では片手落ちとなります。何故なら、仮に放射線がゼロの場所でも、ガンにかかる時はかかるからです。たとえ放射線を浴びなくても体内には常に「活性酸素」が発生しているからです。
 
(例)
タバコを日に20本吸って暮らす害 = 空間線量28マイクロシーベルト/1時間の場所で暮らす害
出典:ミシガン大学の推計
http://www.umich.edu/~radinfo/introduction/risk.htm

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