開竅薬

1. ストレスと「肝気鬱結」(かんきうっけつ)


新しい年を迎え、
謹んでお慶び申し上げます。
 
多くの方々が、ほっと一息を入れつつ、新年を祝っていらっしゃることでしょう。
ところで、受験を控えている学生さんは、多くの場合、緊張した毎日に一息を入れる余裕も持てないかも知れません。
今回は、漢方が受験にどのように役に立つかについて少々書いて見ます。
仕事でストレスを強く感じている方にも参考になると思います。
試験本番を控えて緊張するのは当然とは言えますが、出来れば、休息時にはリラックスし、勉強時には集中し、最後の追い込みを充実して過ごしたいものですね。
漢方では、過度の緊張が、どのように心身のバランス崩してしまうかを解き明かし、その対処法を提示しています。
ストレスによって本来の調子を保てない原因を、漢方では、「肝」の「気」の詰まり、すなわち「肝気鬱結」(かんきうっけつ)と呼びます。
この「肝気鬱結」という症状は、ストレスに加えて冷たいものの飲食や、姿勢の悪さ、浅い呼吸などと相互に作用し、悪循環の中で、次第に熱をもって、「心」(しん)への「気」の通り道を塞いでしまいます。
このため「心」が(オーバーヒートして)熱を持ち、その熱により「肺」の「気」が不順になると、「気詰まり」な状態になります。
胸がつまるような、息がつまるような気持ちになり、ほっと一息もつきかねます。
ところで、この「心」は、五臓六腑の中でも抜きん出て、頭脳や、言語活動の中枢となっているものなのです。
このため、この「心」に充分な「気」が送り込めない状態になると、「頭がぼうっと」したり、「訳も無くどきどきして不安になったり」します。受験勉強や、試験本番に良い筈がありません。

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2. 対策として

このような状態になった時には、意識して腹式呼吸(横隔膜呼吸)をすることによって、詰まった「気」を解きほぐし気持ちを落ち着かせ、動悸を鎮め、集中力を高めることが出来ます。
また予防的に、今からでも温かい食事を、良く噛んでたべるように心掛ければ、「本番」に向けた心強い対策になります。
朝一番に温かい紅茶などをいただくのも、体を温め「気」のめぐりを良くします。
 
漢方では、「心」への「気」が詰まった状態を解消するのに「開竅薬」(かいきょうやく)と呼ばれるお薬があります。 ストレスそのものやストレスによる悪影響を除いたり、仕事への集中力を高めるのに用いられたりしています。 受験を控えている方にも、さまざまな局面で利用されています。
 
受験生の皆さんが、試験場で持てる実力を余すことなく発揮し、合格を勝ち取られますよう、お祈り申し上げます。

平成19年 元旦

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